思いもよらない素材や技法で作った作品を、その素材や用具とともに紹介し、見る人の制作意欲をかき立てます。
■ナニをつかってコウなった?
美術作品はいろいろな素材でできています。ここでは、魅力的な素材を使った作品を展示します。使われている素材も併せて紹介します。
赤や青などの色は使わず、墨と金だけで描いています。 金も二種類を使い分けています。
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平らな紙の上に、紙粘土でデコボコの土台を作り、その上に描いています。 |
金属でできた美しい指輪ですが、元の形は蜜蝋と松脂を合わせたものを練って作りました。 |
この他、〈和紙〉や〈麻布〉を貼り付けた作品や、〈発泡スチロール〉から作ったものなどをご紹介します。
■ドウするとコウなるの?
技法にも注目します。「こんなやり方もあるんだ!」と目からウロコが落ちそうな作品を展示します。作者が使った道具も紹介します。
樹脂系の絵具を流すことでできた作品です。 よく見ると絵具を流したのは一度ではないことがわかります。 |
刻みをつけた白絵具の上から黒絵具を塗った後、黒絵具をすべて拭い取ります。きざんだ部分には黒絵具が残り、絵柄が浮かび上がるのです。 作者は生まれ育った雪国(現在の新潟県上越市)のイメージを表そうとしました。 独特の技法によって描かれた作品は、「トミオカホワイト」と呼ばれています。 富岡惣一郎の技法を知りたい方はこちら(357KB) |
この他、〈蹴る〉〈たたく〉〈切る〉等によって作った作品も展示します。
時代ごとに移りゆく都市「東京」の姿を当館所蔵品から紹介します。東京オリンピックのポスターも展示します。
岸田劉生が描いた、今から100年ほど前の原宿付近の風景。まだこの辺りは土や草がむき出しの開拓半ばの土地でした。 劉生の代々木時代といわれる一様式を確立した時期の代表作です。 |
昭和初期の創作版画ブームの中、複数の版画家たちが、関東大震災から復興しつつあった東京の風景を描き止めた「新東京百景」。その中から、深澤索一の作品を紹介します。 生まれ変わったモダン都市東京の姿をご覧ください。 |
1945年の東京大空襲により、都心部は焦土と化します。当時東京で活動していた小野末は、戦災の傷跡を残す、数寄屋橋界隈の日常的な風景を描き出しました。 |
当館の名品を選りすぐり、展示紹介します。
企画展「よみがえる正倉院宝物」(会期:7/3~8/29)の関連展示として、古代の楽器「阮咸(げんかん)」をモチーフにした所蔵品を紹介します。新潟県出身の洋画家・高村真夫の作品では、阮咸を画面のアクセントにしながら、夏の陽射しと木陰の対比が柔らかな色彩と筆触で見事に描かれています。 |
バルビゾン派の画家テオドール・ルソーの作品でも、移ろう光や夏の大気が巧みに表現されています。パリに生まれた画家、パリで生活した日本人画家をテーマに、クロード・モネ、ジョルジュ・ルオー、藤田嗣治、海老原喜之助、岡本太郎らの作品を紹介します。 |
併せて、麻田鷹司、加山又造、横山操など、戦後日本画の名品も展示します。本県出身の日本画家・横山操による《網》は小品ながらダイナミックな構図や大胆なトリミングなど、横山操らしさが色濃く表れた作品です。 |
会期中展示替えがあります[前期:~7月25日(日)、後期:7月27日(火)~]
※画面上部の画像:元永定正《作品》1965年 駒形十吉記念美術館寄託(展示室1「ナニがドウしてコウなった!?」より)
出品リスト(前期)(293KB)
出品リスト(後期)(291KB)
2021年06月22日(火) ~ 2021年08月29日(日)
9:00~17:00
券売は16:30まで
6月28日(月)、7月5日(月)、12日(月)、19日(月)、26日(月)、8月2日(月)、10日(火)、23日(月)
一般430円(340円)
大学・高校生200円(160円)
※中学生以下無料
新潟県立近代美術館
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