特別講演会を開催しました

2015年04月28日

 「印象派への旅」の特別講演会を開催しました。講師は国立西洋美術館館長の馬渕明子先生で、お話のテーマは「フランス近代美術は何を求めたか-あるいは日 本人はフランスに何を求めたか」というもの。ゴールデンウィーク最初の日曜日で天候も良く、100人を超す聴講者をお迎えしました。

馬渕先生講演会(写真)small

フランス近代美術において、画家たちが美しい自然を再発見し、次第に伝統的な主題は排除されていったこと、その代表的な画派である「印象派」が日本に受け入れられた背景などがわかりやすく解き明かされました。その後、キュビスムやフォーヴィスムの画家が登場して20世紀美術が生まれますが、もともと西洋美術の土台にある幾何学的遠近法をもたなかった日本には、おそらくキュビスムは根付かなかったのではないか、といった興味深い結論も示されました。

幅広い年齢層の聴講者から「美術の流れがとてもわかりやすかった」「企画展を見る参考になった」との声が多数寄せられました。