企画展「写真家・濱谷浩」の皆様からの感想をご紹介します【その6】

2015年08月14日

開催中の「生誕100年 写真家・濱谷浩」では、展覧会をご覧になった皆様から感想をお寄せいただき、会場内で一定期間掲示させていただいております。これまでにも多くの感想をい ただきましてありがとうございます。その中から、一部ではありますが、ホームページでもご紹介させていただきます。
残りの会期もわずかになりましたが、ぜひ展覧会をご覧いただき奮って感想をお寄せください。

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◆皆様からの感想 (抜粋)

・この展覧会で初めて濱谷浩というカメラマンを知りました。写真が単なる記録やなつかしいだけのものではなく、人間と自然の営みの在り方、幸福について訴えかけてきます。私の身近にもかつてあった部落の行事がいくつか消滅しました。人が自然と土地を離れ雇われて働くことが一般的になってから、一層地元に対して煩わしさが先に立ち、そのものの価値を見失っているように思います。人間と人間の関係が希薄になっていきます。頭の中で考える絆ではなく、身体で感じる絆の大切さを感じました。よい展覧会をありがとうございました。(50代の女性)

・東京から新潟の美術館をいくつか見たいと思い来ました。濱谷展は偶然見ることになりましたが、サブタイトルから見たいと思いました。今の日本が向かおうとしていること、決定してしまおうとしていることが、未来にどんな苦悩をもたらすのか、また70年前の戦争の後、人々が生きるためにどんなことでもしてきたのだと、人間の強さと悲しさを考えさせられました。図録で周囲の人に広めたいと思います。(30代の女性)

・私自身、東京生まれ東京育ちですが、現在は会社の長期研修で南魚沼市に身を置いているので、「雪国」と出逢った濱谷氏の心情に共感できました。戦争や安保闘争など、日本の表舞台で繰り広げられている事物と「裏日本」とのコントラストが非常に鮮やかで、自分の視点もいくらか深まった気がしています。狂気の外に自らの軸を持って生きるためには、同氏のように箱の外から「見る」ことが必要だと思いました。ありがとうございました。(20代の男性)

・「裏日本」という言葉は、現在自主規制の対象とされていますが、濱谷さんが写真を通して表現したかったものは、その言葉の持つ真の顔・実態だったような気がします。それは彼が追った他のテーマでも…。政治家(特に2世3世議員の先生方)にこの写真展を見てもらいたいですね。(60代の男性)

・「人間は人間として、日本人は日本人として」の記録は大変貴重な写真として感銘を受けました。敗戦後の東京と裏日本側とのギャップには驚きましたが、偶然にも自分の母親の働く姿が被写体としてあり驚いています。生きるために何をしなければならないのか!どう生きるのかを少しつかみ取ることができたかな。(60代の男性)

・これら二度と撮ることのできない記録。この貴重な記録を記憶として脳裏に焼き付け考えたいと思う。私がどのようにして今、ここにいるのか?そしてどこに行くのかを。(50代の男性)