2023年09月16日
企画展「ベルギーと日本 —光をえがき、命をかたどる」が開幕しました。
初日となる本日16日(土曜日)には、関連イベントとして、リレートーク「つながる! 太田君と児島君と武石君」を開催しました。
講師は、本展の共同企画者である目黒区美術館の山田真規子氏(太田喜二郎担当)、高梁市成羽美術館の碇京子氏(児島虎次郎担当)、そして当館の伊澤朋美(武石弘三郎担当)です。
20世紀初頭、日本からヨーロッパに渡るには、船旅で約二か月を要しました。
本展で紹介する三人の日本人芸術家、武石弘三郎、太田喜二郎、児島虎次郎らは皆、決死の覚悟でヨーロッパ留学を行いました。
現在の新潟県長岡市に生まれた武石弘三郎は、ブリュッセル王立美術学校に学び、同校の試験で最高賞を受賞します。
展覧会では、武石が獲得した金メダル(後に再発行されたもの)を特別展示しています(新潟会場のみ)。
一足先に留学していた武石弘三郎が、太田喜二郎をベルギー印象派の画家エミール・クラウスに引き合わせ、パリ留学に馴染めなかった児島虎次郎は、その太田を頼ってベルギーに赴きました。こうした三人のベルギーでの交流の様子を、彼らが遺した写真や絵葉書、日記などを交えて詳しく紹介しました。
太田と児島がゲントで住んだ家は、100年以上が経過した今も残されています。
トークの最後には、Googleストリートビューで、彼らの下宿先の現在の様子をご覧いただきました。
企画展「ベルギーと日本 —光をえがき、命をかたどる」は11月12日(日)までの開催です。
会期中のイベントとして、10月7日(土)には美術鑑賞講座「武石弘三郎の作品を訪ねる」(申込不要、参加無料)、
10月21日(土)にはミニレクチャー&作品実地見学会「友情の双像」(要事前申込、参加無料)を行います。
展覧会と併せて、ぜひご参加ください。