高畑勲(1935-2018)は、1960年代から半世紀にわたって日本のアニメーションを牽引し続けたアニメーション映画監督です。本展では、高畑の演出術に注目し、制作ノートや絵コンテなどの未公開資料も紹介しながら、その豊穣な作品世界の秘密に迫ります。
(展覧会期は9月18日~10月31日から9月18日~11月14日に変更になりました)
名 称 高畑勲展 日本のアニメーションに遺したもの
会 期 2021年9月18日(土)~11月14日(日)
時 間 9:00~17:00(チケットの販売は16:30まで)
休 館 日 月曜日(ただし、9月20日(月)は開館)
会 場 新潟県立近代美術館
主 催 新潟県立近代美術館、UX新潟テレビ21、高畑勲展新潟実行委員会
共 催 NHK新潟放送局
後 援 長岡市、長岡市教育委員会、新潟日報社、長岡新聞社、エフエムラジオ新潟、
FMながおか80.7
企画協力 スタジオジブリ
制作協力 NHKプロモーション
協 力 (公財)徳間記念アニメーション文化財団
協 賛 パルシステム生活協同組合連合会
展覧会チラシ(表面)(3.58MB) 展覧会チラシ(中面)(3.39MB) プレスリリース(1MB)
入場料 | 当日券 | 前売券 |
一般 | 1,500円(1,300円) | 1,300円 |
大学・高校生 | 1,300円(1,100円) | ― |
中学生以下 | 無料 |
※前売券の販売は、県内プレイガイド、コンビニエンスストア各社(JTBレジャーチケット商品番号:0256847)で、7月18日から9月17日まで。
※表記の金額はすべて税込 ※( )内は有料20名様以上の団体
※障害者手帳・療育手帳をお持ちの方は観覧料が免除になります。受付で手帳をご提示ください。
※学校向け団体観覧のご案内はこちら、障害者の方へのご案内はこちらをご覧ください。
絵を描かない監督が、どのようにして歴史に残るアニメーションをつくったのか。
長編初監督作品となった「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968)で、大人の鑑賞にたえる壮大なスケールの映像世界を作り上げた高畑は、アニメーションにおける新しい表現領域をつぎつぎに開拓していきました。70年代には、「アルプスの少女ハイジ」(1974)や「赤毛のアン」(1979)などのテレビ名作シリーズで、日常生活を丹念に描写する演出手法を通して、ファンタジーとは一線を画した豊かな人間ドラマの形を完成させます。80年代以降は、物語の舞台を日本に移し、「じゃりン子チエ」(1981)、「火垂るの墓」(1988)、「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994)など、日本の風土や庶民生活のリアリティーを表現するとともに、日本人の戦中・戦後の経験を現在から問い直すような力作を次々に発表します。遺作となった「かぐや姫の物語」(2013)ではスケッチの線を生かした描法に挑み、従来のセル画様式を乗り越える表現上の革新を達成しました。
本展では、常に今日的なテーマを模索し、新しい表現方法を追求した高畑の演出術に注目し、制作ノートや絵コンテなどの未公開資料も紹介しながら、その多面的な作品世界の秘密に迫ります。
高畑勲(1935~2018) |
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1935年 三重県生まれ。岡山県で育つ |
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主な作品 |
9.「セロ弾きのゴーシュ」(1982年) |
「火垂るの墓」セル付き背景画 |
「平成狸合戦ぽんぽこ」セル付き背景画 |
高畑勲氏は1959年に東映映画(現・東映アニメーション)に入社し、アニメーションの演出家を目指します。演出助手時代に手がけた「安寿と厨子王丸」(1961)では、新発見の絵コンテをもとに若き日の高畑氏が創造したシーンを分析します。「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968)では、集団制作の方法と作品世界を構築していくプロセスに光を当て、なぜこの作品が日本のアニメーション史において画期的であったかを明らかにします。
「太陽の王子 ホルスの大冒険」ヒルダ(色紙) |
東映映画を去った高畑氏は、「アルプスの少女ハイジ」(1974)にはじまる一連のTVの名作シリーズで新境地を切り拓きます。毎週一話を完成させなければならない時間的制約にも拘わらず表現上の工夫を凝らし、日常生活を丹念に描写することで、生き生きとした人間ドラマを創造したのです。宮崎駿、小田部羊一、近藤喜文、井岡雅宏、椋尾篁らとのチームワークを絵コンテ、レイアウト、背景画などによって検証し、高畑演出の秘密に迫ります。
「赤毛のアン」セル付き背景画 |
映画「じゃりン子チエ」(1981)以降は、日本の風土や庶民の生活のリアリティを活写します。その取り組みは、1985年に設立参画したスタジオジブリにおいて、「火垂るの墓」(1988)、「おもひでぽろぽろ」(1991)、「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994)という日本の現代史に注目した作品群に結実します。日本人の戦中・戦後の経験を現代と地続きのものとして語り直す話法の創造と、「里山」というテーマの展開に注目します。
「おもひでぽろぽろ」セル付き背景画 |
90年代には絵巻物研究に没頭して日本の視覚文化の伝統を掘り起こし、人物と背景が一体化したアニメーションの新しい表現スタイルを模索し続けました。その成果は「ホーホケキョ となりの山田くん」(1999)と「かぐや姫の物語」(2013)に結実します。手書きの線を生かした水彩画風の描法に挑み、従来のセル様式とは一線を画した表現を達成しました。美術への深い知識に裏付けられた高畑のイメージの錬金術を紐解きます。
「かぐや姫の物語」 |
すべて当館講堂にて/各回定員80名/要事前申込/参加無料/要観覧券(半券可)
※新型コロナウイルス感染症の状況により、イベントの実施内容を変更または中止する場合がございます。最新の情報は新潟県立近代美術館HPやツイッター等をご確認ください。
講師:叶精二氏(映像研究家、亜細亜大学・女子美術大学講師)
9月19日(日)14:00~15:30
「おもひでぽろぽろ」(1991年/119分)
9月20日(月・祝)14:00~
「ホーホケキョ となりの山田くん」(1999年/104分)
10月2日(土)14:00~
「ホーホケキョ となりの山田くん」 |
「かぐや姫の物語」(2013年/137分)
10月16日(土)①10:00~ ②14:00~
イベント申し込み方法 |
高畑勲が日本のアニメーションに起こした革命とは。時代を共にした仲間たちのインタビューを交えてご案内します。案内役は俳優の中川大志さん。
新潟展ではアプリによる音声ガイドをご提供しています。有償ダウンロードの方法など、詳しくは公式ホームページの「音声ガイド」情報をご確認ください。
アプリ販売価格:610円(税込)
※会場での音声ガイド機の貸出は行っておりません。
【アプリご使用についての注意】
・お使いのスマートフォン、タブレットでのご利用が可能です。
・会場にはWi-Fiがございません。ご来場前にあらかじめダウンロードをお願いします。
・ヘッドホンもしくはイヤホンをご持参ください。(会場でのヘッドホン、イヤホンの貸し出し、販売はありません。)
作品の企画書や本人のメモ、アニメーターや美術スタッフの数百枚にのぼる絵などを通して、高畑作品の演出術を余すことなく紹介した一冊です。(256ページ/2300円(税込))
ポストカード、クリアファイル、ノート、しおり、手ぬぐいなど、多くのオリジナルグッズを取りそろえています。
2021年09月18日(土) ~ 2021年11月14日(日)
9:00~17:00
※チケットの販売は16:30まで
9/27(月)、10/4(月)、11(月)、18(月)、25(月)、11/1(月)、8(月)
大人: 当日1,500円(1,300円)
大・高生: 当日1,300円(1,100円)
※( )内は有料20名以上の団体
※中学生以下無料
新潟県立近代美術館
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