望郷の画家 橋本龍美展
—神も、庶民も、バケモノも

概要

 橋本龍美(1928~2016/本名誠吉)は、加茂市出身の日本画家です。幼いころ忙しかった母に代わり乳母によって育てられた誠吉少年は、毎夜乳母が語ってくれる夜噺に心をふるわせ、また年に一度の青海神社の祭の華やかさ、またそこで掛かる見世物小屋の蛇娘やサーカスに心ときめかせながら、四季折々の自然を満喫しつつ、多感な少年時代をすごしました。
 独学により画家を志した龍美は、新制作協会の日本画部に出品、やがてその独特の画風により受賞を重ね、中央画壇に躍り出ます。「新世代の登場」と高い評価を得た背景には、幼い頃に体験した、夜噺に登場する魑魅魍魎たちや、加茂祭の賑わいと興奮がありました。
 創画会の創立会員になってからも、龍美は、夜を跋扈する妖怪たちをユーモラスに描き、そして次第に懐かしい故郷の自然とそこに暮らす人々の姿も描くようになります。その根っこはすべて幼い時代の原風景であり、さらにそこには森羅万象に神が宿るという日本古来の宗教観が存在するものと思われます。
 このたび、平成28年に亡くなった橋本龍美の没後初めてとなる大規模な回顧展により、その画業を振り返ります。〈異色の作家〉と呼ばれた橋本龍美が描く絵画世界は、観れば観るほど新しい発見があります。魅力的なユーモアあふれる独自の世界をお楽しみください。

チラシ(3.40MB)

主    催:新潟県立近代美術館
協    力:加茂市、加茂市教育委員会
後    援:新潟県教育委員会、長岡市、長岡市教育委員会、新潟日報社、
     朝日新聞新潟総局、毎日新聞新潟支局、読売新聞新潟支局、
     日本経済新聞社新潟支局、長岡新聞社、NHK新潟放送局、
     BSN新潟放送、NST新潟総合テレビ、TeNYテレビ新潟、
     UX新潟テレビ21、NCT、FM新潟77.5、FMながおか80.7

 

   

チケット情報

観 覧 料 当日券 (団体料金)
一   般 1,200円 (1,000円)
大学・高校生 1,000円 (800円)

※中学生以下は無料です。
※表記の金額はすべて税込みです。
※大学・高校生は学生証を提示してください。
※障害者手帳をお持ちの方は免除になります。手帳をご提示ください。
※前売券はありません。

会期中のイベント

※いずれも参加無料です。
※参加者に氏名・連絡先のご記入をお願いする場合があります。

 

【事前申込が必要なもの】申込先:TEL.0258-28-4111(9:00~16:30)

■ワークショップ 「さがすとみつかる 作者のココロがみえてくる!?」

橋本龍美の作品をじっくりとみると、いろんなものを発見できます。みんなで見つけたものを教え合い、楽しく語り合いましょう。きっと、よりたくさんの魅力が見つかりますよ。

日 時:5月1日(月)  14:00~
会 場:当館企画展示室 ※要観覧券
定 員:10名
ナビゲーター:宮下東子(当館専門学芸員)

 

■こどもワークショップ 「お絵描き好きな子 集まれ 変身!お化け地蔵」

橋本龍美が描くお地蔵さんは、キツネや妖怪が化けている?
いや、お地蔵さんが妖怪に化けている!?
紙をパタンと倒して変身、そんなお地蔵さんを描いて遊びましょう。

日 時:5月5日(金・祝) 14:00~16:00
対 象:小学生(保護者参加可) ※高校生以上は要観覧券
定 員:10名
会 場:当館ロビー
講 師:宮下東子(当館専門学芸員) 

 

【事前申込が不要なもの】

■ギャラリートーク

展示室で、橋本龍美の作品を、楽しくわかりやすく解説します。

日 時:4月16日(日)/5月14日(日)/6月4日(日)  各日14:00~
会 場:当館企画展示室 ※要観覧券
講 師:宮下東子(当館専門学芸員)

            

■美術鑑賞講座 「橋本龍美の世界 —神も、庶民も、バケモノも」

橋本龍美の人と作品について詳しくお話しします。

日 時:5月20日(土) 14:00~
定 員:165名
会 場:当館講堂
講 師
:宮下東子(当館専門学芸員)

 

みどころ/主な展示作品

原風景の発見

個性を重んじる新制作協会の風潮の中、自身の世界を幼少期の原風景に見出し、独自の世界を築き上げます。

《祭り人》1966年 第30回新制作展(第19回日本画部) 新作家賞

「加茂祭」の思い出から

御神幸(祭行列)の傘鉾。傘の上のモチーフを巨大に強調して描いています。
背後には別の妖怪が…。

 

《見世物》1966年 第30回新制作展(第19回日本画部)新作家賞

怖いもの見たさの見世物小屋。
様々な出し物が小屋の中に描かれています。
蛇娘が全体を牛耳っているかのようです。

 

《百本足寺》1972年 第36回新制作展(第25回日本画部)

夜噺のバケモノ  

望郷の唄

《山河在り》1979年 第6回創画展 新潟市美術館蔵

ふるさとの姿

ふるさとに棲む人ならぬモノ—魑魅魍魎、獣、神仏などを、俯瞰的に描いています。

 

(部分)

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(部分)

《望郷四季》1986年 第13回創画展 個人蔵

庶民へのまなざし

やがて、龍美は、ふるさとの「人」にも目を向けます。
庶民の営みを、一つ一つ愛情を込めて描いています。

 
 

(部分)

(部分)

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笑う神々

《メッチャカおんど》2002年 第29回創画展

神も、妖怪も、そして人も、皆が一緒になった賑々しい行列。龍美が最後にたどり着いた境地でしょうか。  

(部分)

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おぢぞうさん

《風之唄》1981年 第8回創画展 当館蔵

龍美は生涯にわたり、繰り返し化け地蔵を描きました。  

蛙たち

 

《八蛙八踊》1986年 爽流会展 加茂商工会議所蔵

 擬人化したカエルたちも、緻密な写生をもとに、ユーモラスに描きました。  

 

基本情報

会期

2023年04月15日(土) ~ 2023年06月04日(日)

開催時間

9:00~17:00

休館日

月曜日 
ただし5月1日(月)は開館します。

観覧料

一般:1,200円(1,000円) 大学・高校生:1,000円(800円)
※中学生以下は無料 
※( )内は有料20名以上の団体料金 
※大学・高校生は学生証を提示してください 
※障害者手帳をお持ちの方は免除になります。手帳をご提示下さい

会場

新潟県立近代美術館
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