1945年(昭和20)太平洋戦争に敗れ、荒廃した国土から出発した戦後日本は、1964年(昭和39)の東京オリンピック大会開催までの20年間に劇的な変貌を遂げ、経済大国への道を歩むまでになりました。この時代は、民主化によって自由な写真表現が息を吹き返し、また新しい才能が戦後写真を切り開いてゆく、まさに創造的エネルギーに満ち溢れた20年間だったと言えます。本展では、戦後日本の写真界を代表する11人の写真家によって撮影された約170点のモノクロ写真を「敗戦の余波」「伝統と近代のはざまで」「新しい日本へ」の3章構成で展観し、この激動の時代を振り返ります。