フランス美術が最初に花開いた黄金期、それはかつて「暗黒時代」とも呼ばれた中世の時代でした。本展はルーヴル美術館が誇る約30万点のコレクションから、11世紀~16世紀初頭の中世フランス美術を精選してご紹介するものです。
ロマネスク時代の重厚素朴な柱頭彫刻、ゴシック時代の自然主義的な人物像、ルネサンスの黎明を間近にひかえ、さらに洗練を極めてゆく中世末期の作品。こうした中世彫刻史の歩みを、約80点の作品でたどります。
また、中世フランスは様々な工芸美術が発展した時代でもあります。七宝細工や金工品、象牙作品、タピスリーなど、眩いばかりの工芸品約30点を展示します。
1000年の時を経て、神の存在や宇宙の神秘を感じさせてくれる「祈りの美」との出会いをお楽しみに。