オランダ、アムステルダム市立美術館は、幅広く、充実した近現代のコレクションで知られています。このたび開館100周年を迎えた同美術館は大がかりな改修工事を行うため、優れた所蔵品の数々が展示室の外に飛び出し、20世紀美術を系統だてて回顧できる展覧会が組織されることになりました。本展は、今世紀の美術を語る上で欠かせない重要な二つの潮流である表現主義と構成主義の源泉をゴッホとセザンヌに求め、それがオランダをはじめとするヨーロッパ諸国で、さらには戦後、アメリカを含む両大陸間で多様に展開していく様子を、60余点の作品によって概観するものです。その流れは果敢な美術表現の実験の歴史に他ならず、まさに゛冒険″と呼ぶに相応しいものでしょう。