佐々木象堂とモダニズム
金属工芸家と転換の時代

概要

新潟県を代表する金属工芸家で、重要無形文化財保持者であった佐々木象堂は、常に斬新で優れた作品を生み出しました。象堂が東京に滞在した大正中期から昭和初期は、彼の作風にとってひとつの転機になった時期だといわれています。この頃は、日本の工芸界全体が、新しい時代にふさわしい造形を目指し活気に溢れていたモダニズムの時代でもありました。象堂もこの大きなうねりの中で新たな作品を造り出しながらもやがてモダニズムを超えて自分独自の作風を見いだしていくのです。今回の展覧会では、佐々木象堂の各時期の作品を追いつつ、新しい造形を意識したと考えられる作品に焦点をあてて展示します。また、その日本のモダニズムの活況に多大な影響を与えたドイツのデザイン学校「バウハウス」の作品、同校で実際に学んだ日本人作家と、その思想をごく初期に受容した「形而工房」等の作品。そして、象堂とモダニズムが強く接触する機会となった工芸グループ「无型」等の作品も併せて展示します。

基本情報

会期

1994年01月21日(金) ~ 1994年02月27日(日)

会場

新潟県立近代美術館
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