フランス・プリウレ美術館所蔵 モーリス・ドニ展

概要

ゴーギャンから霊感を受けた男

フランス象徴派を代表する画家モーリス・ドニ(1870-1943)は、愛と祈りに満ちた優美な作風で知られています。1888年、ドニはゴーギャンの影響を受けて、仲間の芸術家たちとともに「ナビ派」(ヘブライ語で「予言者」の意)を結成しました。彼らは主題や物の外観によってではなく、色彩やフォルムによって人間の内面的感情を喚起する新しい芸術を目指しました。すぐれた理論家でもあったドニは、ゴーギャンを擁護するために書いたといわれる最初の論文の中で、「絵画とは、軍馬とか裸婦とか何かの逸話である前に、ある秩序のもとに集められた色彩で覆われた平たい表面である。」という有名な定義をしるしています。油彩画だけでなく、版画、舞台装飾、壁画など幅広い分野で活躍し、また敬虔なカトリック信者として宗教画の復興にも力を尽くしました。
今展はパリ近郊にあるモーリス・ドニ=プリウレ美術館の所蔵品約80点を中心に、日本では22年ぶりにドニの全貌を紹介するものです。

基本情報

会期

2003年07月05日(土) ~ 2003年08月31日(日)

会場

新潟県立近代美術館
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