齋藤三郎と新潟の工芸

概要

陶芸家齋藤三郎は、大正2年栃尾町(現栃尾市)に生まれ、若くして近藤悠三、富本憲吉の二人の人間国宝から陶芸を学んだ後、独立して作陶を始めました。しかし、まもなく出征し、復員後兄を頼って越後高田(現上越市)に窯を築き、昭和56年に68歳で亡くなるまで白磁、色絵、染付など幅広い技法を使い数多くの作品を生み出しました。特に白磁の壷や身近にある雪椿、蔬菜などを題材にした親しみやすい絵付の花瓶や湯呑みなどは高田をはじめとする多くの人々に愛され使われてきました。また疎開してきた詩人の堀口大學、小田嶽夫、写真の濱谷浩との親交、会津八一や醗酵学の坂口謹一郎をはじめとする多くの文化人との交流は上越・高田地方の文化振興に大きく貢献しました。本展では、昨年度にご遺族より寄贈された60点の作品により齋藤芸術の全体像を紹介し、また収蔵している県出身の工芸作家の作品を一堂に展示いたします。

基本情報

会期

2001年11月03日(土) ~ 2001年12月24日(月)

会場

新潟県立近代美術館
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